全固体電池AS-LiB®の安全性と使用環境
目次
- 01全固体電池AS-LiB®の安全性について
- 02全固体電池AS-LiB®使用環境について
全固体電池AS-LiB®の安全性について
全固体電池AS-LiB®の安全性について、ご説明します。
液体電解質の未使用により、液漏れしない
従来のリチウムイオン電池は、液体電解質を使用していました。
そのため、経年劣化や衝撃などによって液漏れが発生し、周辺機器を損傷させたり、人体に悪影響を及ぼしたりするリスクがあります。
しかし、AS-LiB®は液体材料を使用せず、固体電解質を使用するため、液漏れによる有害物質の排出はありません。
可燃性ガスの発生がありません
従来のリチウムイオン電池は、可燃性の電解液を使用していました。
そのため、発熱や破損などの際に発火・発煙・破裂のリスクがあります。
しかし、固体電解質は難燃性のため、そのような心配がなく可燃性ガスの発生もありません。
全固体電池「AS-LiB®」は発火、発煙、破裂が起きにくい
液体電解質は可燃性があり、過熱や物理的損傷によって発火するリスクがあります。
一方、全固体電池は固体電解質を使用しており、発火のリスクがほとんどありません。
これは特に電動車両や航空機など、安全性が最優先される用途で重要と考えられています。
電解液系リチウムイオン電池では発火などが起こりますが、当社のAS-LiBに釘を刺して30分が経過しても、発煙・発火・破裂などは発生せず、高い安全性が実証されました。 (試験条件:SOC100%、釘刺し速度:10mm/sec、釘刺し距離:貫通、釘太さ/材質:直径3mm/SUS材)
VOC(揮発性有機化合物)の低減
従来のリチウムイオン電池では、電池製造時に溶媒やバインダーが使用されており、その製造過程でVOCが発生します。
一方、AS-LiB®は溶媒やバインダーを使用しない独自の乾式製法で製造しています。 乾式製法により、電池製造時に発生するVOC排出量の大幅な低減が期待されます。
全固体電池AS-LiB®使用環境について
真空環境下でも使用可能
当社独自の製造プロセスにより揮発成分を極小化した電池構成を実現でき、真空下でも大きく膨張することがありません。
独自の製造技術を適用し、1.0×10-2 Paという環境下でも安定動作が可能な電池を開発しました。
【AS-LiB® 140mAh高温・真空下での充放電サイクル特性】
上記は140mAhセルを120℃の高温かつ1.0×10-2 Pa真空下で500サイクル充放電させたデータです。
一般的な電解液系リチウムイオン電池では、このような過酷な環境では1サイクルも難しいと思われますが、AS-LiB®140mAhは500サイクル充放電を繰り返しても、初期の82.9%の容量を維持できることを確認しました。
【AS-LiB® 1000mAh高温・真空下での充放電サイクル特性】
上記は1000mAhセルを100℃の高温かつ1.0×10-2 Pa真空下で500サイクル充放電させたデータです。
一般的な電解液系リチウムイオン電池では、このような過酷な環境では1サイクルも難しいと思われますが、AS-LiB®1000mAhは500サイクル充放電を繰り返しても、初期の90.5%の容量を維持できることを確認しました。
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